人権剥奪期間
「なんで、人間の肉なんて食うんだよ!」


大志が自分の髪の毛をかきむしって叫ぶ。


「そんなのあたしが聞きたいよ!」


つい、あたしも叫び返してしまった。


それほどまでこの学校は狂っていたということなのかもしれない。


舞の担任の先生だって、あんなに優しそうだったのに結局商品を傷つける人だった。


ここまで狂ってしまったからこそ、こんな法律が実現しているんだ。


「早く探しに行こう。もう昼休憩が始まっちゃう」


あたしはそういい、一番に保健室を出たのだった。
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