人権剥奪期間
☆☆☆
4日目の朝は期待に満ちて始まった。
今日を入れてあと4日。
あと4人逃げ切れば人権剥奪期間は終了する。
テントの中で両足を抱えて座り、あたしはぼんやりとスマホを見つめていた。
さっきから何度もメッセージが届いていた。
どれもこれもあたしを誹謗中傷するものばかりだ。
知らない間にあたしのスマホ番号がネットにさらされているらしく、電話も頻繁になるようになっていた。
それでも電源をつけているのは時々両親からのメッセージが入るからだった。
「そんなに真剣に何を見てるんだ?」
聡介に言われてあたしは咄嗟にスマホを隠してしまった。
「恵美?」
「……両親からのメッセージ」
隠し切ることはできないだろうと思い、あたしは素直にスマホを見せた。
そこにはさっき届いた両親からのメッセージが表示されている。
《今から助けに行くから、昇降口で待っていなさい》
「これ、本当か?」
聞かれてあたしは左右に首を振った。
「わからない」
4日目の朝は期待に満ちて始まった。
今日を入れてあと4日。
あと4人逃げ切れば人権剥奪期間は終了する。
テントの中で両足を抱えて座り、あたしはぼんやりとスマホを見つめていた。
さっきから何度もメッセージが届いていた。
どれもこれもあたしを誹謗中傷するものばかりだ。
知らない間にあたしのスマホ番号がネットにさらされているらしく、電話も頻繁になるようになっていた。
それでも電源をつけているのは時々両親からのメッセージが入るからだった。
「そんなに真剣に何を見てるんだ?」
聡介に言われてあたしは咄嗟にスマホを隠してしまった。
「恵美?」
「……両親からのメッセージ」
隠し切ることはできないだろうと思い、あたしは素直にスマホを見せた。
そこにはさっき届いた両親からのメッセージが表示されている。
《今から助けに行くから、昇降口で待っていなさい》
「これ、本当か?」
聞かれてあたしは左右に首を振った。
「わからない」