人権剥奪期間
あたしたちは3人で聡介の体を支えながら階段を下りはじめた。
聡介は足も随分怪我しているようで歩くたびに顔をしかめた。
「もう少しだから頑張れる?」
「あぁ、大丈夫」
そう返事をしながらも額には脂汗がにじんできている。
もしかしたら骨折でもしているのかもしれない。
そうなると保健室での手当てだけじゃどうしようもない。
嫌な考えがよぎる中、どうにか保健室の前までやってきた。
電気はついていて、中に誰かがいる気配もある。
「中を確認してくるから、ここで待ってて」
少し離れた場所に聡介を座らせて、あたしは保健室のドアの前に立った。
ドアノブに触れた状態で動きを止め、大きく深呼吸をした。
このドアを開ければ中にいる人物が突然襲ってくるかもしれない。
覚悟を決めないと開くことをができなかった。
「大丈夫だ」
後ろからそう声をかけてきたのは大志だった。
「少ない人数なら俺1人でもどうにかできる」
その言葉に心強さを感じて、少しだけ笑った。
「開けます」
そしてあたしは保健室のドアを大きく開いた……。
その瞬間中にいた白衣を着た女性先生と視線がぶつかった。
あたしと大志の姿を見た瞬間驚いたように目を見開く先生。
聡介は足も随分怪我しているようで歩くたびに顔をしかめた。
「もう少しだから頑張れる?」
「あぁ、大丈夫」
そう返事をしながらも額には脂汗がにじんできている。
もしかしたら骨折でもしているのかもしれない。
そうなると保健室での手当てだけじゃどうしようもない。
嫌な考えがよぎる中、どうにか保健室の前までやってきた。
電気はついていて、中に誰かがいる気配もある。
「中を確認してくるから、ここで待ってて」
少し離れた場所に聡介を座らせて、あたしは保健室のドアの前に立った。
ドアノブに触れた状態で動きを止め、大きく深呼吸をした。
このドアを開ければ中にいる人物が突然襲ってくるかもしれない。
覚悟を決めないと開くことをができなかった。
「大丈夫だ」
後ろからそう声をかけてきたのは大志だった。
「少ない人数なら俺1人でもどうにかできる」
その言葉に心強さを感じて、少しだけ笑った。
「開けます」
そしてあたしは保健室のドアを大きく開いた……。
その瞬間中にいた白衣を着た女性先生と視線がぶつかった。
あたしと大志の姿を見た瞬間驚いたように目を見開く先生。