人権剥奪期間
それから掃除時間が終わり、ホームルームも終わった。
完全な放課後になったことを知らせるチャイムの音に、心臓は早鐘を打ち始める。
これからどうなるんだろう。
見えない恐怖に全身がすくんでベッドの上から動くことができない。
カーテンの向こうには先生がいるはずだけれど、今は物音も聞こえてこなかった。
昇降口から出られるかどうかの確認も必要だ。
だけど、今出て行ったらきっとすぐに取り囲まれてしまう。
考えている間にアナウンスが流れ出した。
《今日から一週間は部活動や放課後の活動をすべて停止します。生徒のみなさんは速やかに下校をしてください》
そのアナウンスにあたしは顔をあげた。
廊下から生徒たちのざわめきが聞こえてくる。
「これ、どういうことですか?」
小声で花子に聞くが、花子は左右に首を振った。
そっとカーテンを開けて外の様子を確認してみると、先生がスピーカーへ視線を向けていた。
あたしと視線がぶつかると、柔らかく微笑みかけてきた。
「どういうことかわからないけど、大丈夫そうね」
そして、そう言ったのだった。
完全な放課後になったことを知らせるチャイムの音に、心臓は早鐘を打ち始める。
これからどうなるんだろう。
見えない恐怖に全身がすくんでベッドの上から動くことができない。
カーテンの向こうには先生がいるはずだけれど、今は物音も聞こえてこなかった。
昇降口から出られるかどうかの確認も必要だ。
だけど、今出て行ったらきっとすぐに取り囲まれてしまう。
考えている間にアナウンスが流れ出した。
《今日から一週間は部活動や放課後の活動をすべて停止します。生徒のみなさんは速やかに下校をしてください》
そのアナウンスにあたしは顔をあげた。
廊下から生徒たちのざわめきが聞こえてくる。
「これ、どういうことですか?」
小声で花子に聞くが、花子は左右に首を振った。
そっとカーテンを開けて外の様子を確認してみると、先生がスピーカーへ視線を向けていた。
あたしと視線がぶつかると、柔らかく微笑みかけてきた。
「どういうことかわからないけど、大丈夫そうね」
そして、そう言ったのだった。