セフレのテラダ
午後4時。

映画が中だるみしていて、つい意識が飛び飛びになっていた頃、突然のインターホンが私を起こす。

なんだろ、宅配でも届く予定だったっけ。

出るか出ないか迷いながらゆっくりと上体を起こす。
ノロノロと歩み寄り、やっとインターホンに出る。

その画面に映ってたのはテラダだった。

は?なんで?
スッピンでゴロゴロしてたのに。

追い返すこともできず、ロック解除ボタンを押した。

「生理だって言ったじゃん。」
「うん、でもクリスマスだし。」

部屋に入ってきたテラダに、私は少しキツめに言っていた。

「体調悪いんだってば。」

すっぴん部屋着で映画観てたのに。

「お腹あったかくするといいって聞くからおでん買ってきた」

テラダがおでんの入った袋をひょいと掲げる。

「おでん。おでんか。」

テラダのその優しさを無下にはできない。

私はじゃあ、とテラダを仕方なく部屋に入れた。

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