セフレのテラダ
私はテラダに強引に押されるように、夜の街に飛び出した。

2人で和食居酒屋に入る。
個室の掘りごたつ式で、すっかり寛げる。

「すごい偶然だよね。」

テラダがほぼ一人でずっと喋り続ける。

私は愛想笑いしながら適当に会話を合わせる。

2軒目のはずなのに、テラダは次々と注文してく。

「え、全部食べるの?」
「うん、いや、サーヤも食べてよ。」

結構お腹いっぱいなんだけど、と思いながらとりあえず枝豆を食べる。

「合コンだったんじゃないの。」

私がそう言うと、テラダは笑いながら手を振る。

「いーのいーの、つまんなかったから。」

結構酷い言い方だ。

「それでもなんで私なの。」
「この間の合コンで一番喋ってなかったから。」

テラダはホッケを食べながら答える。

「日本酒飲める?」と突然メニュー眺めながら確認してきた。

「そんなに飲めないけど」と言ったのに、おちょこ2つで注文を追加した。

「テラダ終電何時?」

一応確認すると、また「いーのいーの」と答える。

「タクシーで帰るし、最悪そこらへん泊まるから。」

こいつバカか相当の金持ちなのかな。
私は呆れる。

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