ちいさなことばをひろいあつめて【短編集】
Jewelry Box
木漏れ日の柔らかな昼下がり。
そろそろ西へと傾き始めた太陽が薄いガラス越しに差し込み綺麗にワックスが掛けられた廊下を照らす。
高い位置から降り注ぐ太陽の光は廊下の中ほどまでしか届いていないが大きく取られた窓のおかげで暗さは感じない。
寧ろ明るいほどだ。
その室内の明るさに負けないくらいの明るい声が廊下に響く。
「ね~ぇ!今日くるんでしょ?」
古さを感じさせるが手入れの行き届いた木の窓枠を拭きながら問う声にその場にいたルチルとぺリドットが顔を見合わせた。
「そういえば…今日でしたね!」
「…だったか?」
問われた問いに答えるふたりの表情は対照的だ。
はたきを持った黄色いリボンのルチルは楽しそうに、モップを持った緑のリボンのペリドットはさも興味もなく、といった雰囲気。
そろそろ西へと傾き始めた太陽が薄いガラス越しに差し込み綺麗にワックスが掛けられた廊下を照らす。
高い位置から降り注ぐ太陽の光は廊下の中ほどまでしか届いていないが大きく取られた窓のおかげで暗さは感じない。
寧ろ明るいほどだ。
その室内の明るさに負けないくらいの明るい声が廊下に響く。
「ね~ぇ!今日くるんでしょ?」
古さを感じさせるが手入れの行き届いた木の窓枠を拭きながら問う声にその場にいたルチルとぺリドットが顔を見合わせた。
「そういえば…今日でしたね!」
「…だったか?」
問われた問いに答えるふたりの表情は対照的だ。
はたきを持った黄色いリボンのルチルは楽しそうに、モップを持った緑のリボンのペリドットはさも興味もなく、といった雰囲気。