ちいさなことばをひろいあつめて【短編集】
「アウイン、上手ね。
もうジャガイモの皮むきは合格よ」
「本当に!やったわ!
やっと合格できた!!」
始めは指先が傷だらけになったり身と皮の量が同じだったりしていたが最近になってようやく身の方が多くなったジャガイモの皮むき。
今日は自分でも調子がいいと思ってはいたがこうやって『合格』と言われると心底嬉しい。
合格と言われたジャガイモが急に愛しくなりアウインは思わずむいたばかりのジャガイモに口づけた。
「あらあら本当に嬉しかったのね」
「ええだって最初の頃を考えたら…。
アメジストありがとう!教えるの上手よね」
「そう?それならメイドは辞めてお料理教室の先生にでもなろうかしら」
褒めてもらえたのが嬉しくてアウインはそう言ったが予想外のアメジストの答えに眉を八の字寄せて頭を振った。
長い黒髪と一緒にカチューシャに付けられた青いリボンもふわりと揺れる。
もうジャガイモの皮むきは合格よ」
「本当に!やったわ!
やっと合格できた!!」
始めは指先が傷だらけになったり身と皮の量が同じだったりしていたが最近になってようやく身の方が多くなったジャガイモの皮むき。
今日は自分でも調子がいいと思ってはいたがこうやって『合格』と言われると心底嬉しい。
合格と言われたジャガイモが急に愛しくなりアウインは思わずむいたばかりのジャガイモに口づけた。
「あらあら本当に嬉しかったのね」
「ええだって最初の頃を考えたら…。
アメジストありがとう!教えるの上手よね」
「そう?それならメイドは辞めてお料理教室の先生にでもなろうかしら」
褒めてもらえたのが嬉しくてアウインはそう言ったが予想外のアメジストの答えに眉を八の字寄せて頭を振った。
長い黒髪と一緒にカチューシャに付けられた青いリボンもふわりと揺れる。