白豚王子育成計画〜もしかして私、チョロインですか?〜


 それはそれ、これはこれ。
『お前の見た目が嫌だ』なんて理由で、エドには色々と頑張ってもらっているのだ。

 否応がなくそれを毎日見続けてきた以上……私だって、出来ることがあるなら手伝いたい。

「ようは、バレなきゃいいんだよね」

 それで目を付けたのは、兵士さんたちの甲冑だった。

 鎧で体格も誤魔化せ、兜で顔も隠せる。そして堂々と一緒に剣術を学んでもおかしくない属性。

 ショウの助言通り、下手な小姓とかをチョイスして隠し通せるようなチート変装テクニックはないからね。外出したとしても、基本家と病院の往復しか出来なかった前世では、化粧すらまともにする機会なかったしね。下手な鉄砲は撃たない方がいいに決まってる。

 ――ということで、フルメットの完全装備を決め込むべく、兵士さんたちの休憩室にこっそり忍び込んでみたというわけだ。

「く、臭い……」
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