スイレン ~水恋~
4-1
「で、そのままヤナギさんの部屋に住んじゃってるって、そーいうこと?」
秋生ちゃんがニマニマしながらあたしを冷やかした。
「やる時はやる娘だとは思ってたけどねー。お兄さんがよく黙って許したなーと思って」
「アズサの人生なんだから後悔しねーのが一番だろ」
ハルトさんと秋生ちゃんの間に挟まれて横並びに座り、祝福なのかも怪しい洗礼を受けてるあたし。
「そのうち絶対にお兄さんから刺客が送られてくるんだろうねぇ」
「今どき抗争くらいじゃ、一面トップも飾れねーけどな」
「オレの心配?優しいなぁアリスちゃん」
カマーベストに白シャツ、バーテンの格好した隆二がカウンターの向こうからクスクス笑い返す。
・・・この人達なにをそんな楽しそうに、物騒な話してるの。海より深い溜息がダダ漏れる。
秋生ちゃんに電話で大まかな近況報告したら、giraffeで4人の初顔合わせが叶ってしまって。
『じゃあ挨拶に行くから!』
どうしてか秋生ちゃんが言うと“お礼参り”に聞こえてしょうがない。兎にも角にも。隆二はあたし達の為に、ひと晩お店を貸し切りにしてくれたというわけだった。
秋生ちゃんがニマニマしながらあたしを冷やかした。
「やる時はやる娘だとは思ってたけどねー。お兄さんがよく黙って許したなーと思って」
「アズサの人生なんだから後悔しねーのが一番だろ」
ハルトさんと秋生ちゃんの間に挟まれて横並びに座り、祝福なのかも怪しい洗礼を受けてるあたし。
「そのうち絶対にお兄さんから刺客が送られてくるんだろうねぇ」
「今どき抗争くらいじゃ、一面トップも飾れねーけどな」
「オレの心配?優しいなぁアリスちゃん」
カマーベストに白シャツ、バーテンの格好した隆二がカウンターの向こうからクスクス笑い返す。
・・・この人達なにをそんな楽しそうに、物騒な話してるの。海より深い溜息がダダ漏れる。
秋生ちゃんに電話で大まかな近況報告したら、giraffeで4人の初顔合わせが叶ってしまって。
『じゃあ挨拶に行くから!』
どうしてか秋生ちゃんが言うと“お礼参り”に聞こえてしょうがない。兎にも角にも。隆二はあたし達の為に、ひと晩お店を貸し切りにしてくれたというわけだった。