スイレン ~水恋~
掌サイズの包みを大事に解くと、羽根のモチーフに一粒のパールをあしらった、エレガントだけど可愛い銀のピアスが。もちろんイミテーションなんかじゃない本物。
成人式のお祝いでお母さんからプレゼントされた真珠のネックレスを、大事に仕舞い込んだままだったのを思い出す。このピアスとだったら、ちょっとしたドレスアップの時に出番があるかもって、ふと。
「折角だから付けてみろ」
お兄に促されて付け替えて見せる。
「ああ・・・良く似合ってる。俺の見立ても悪くないな」
「お兄が選んでくれたの?!」
てっきり杏花さんかと思った。
「最後は二人で決めたぞ?」
「大事にするね、うれしいっ」
目を細めて満足そうに笑むお兄の顔が愛しくて愛しくて。幸せだった。大好きが溢れすぎて困った。
「お兄の妹に生まれてきて、ほんとに良かった」
心から言えた。
成人式のお祝いでお母さんからプレゼントされた真珠のネックレスを、大事に仕舞い込んだままだったのを思い出す。このピアスとだったら、ちょっとしたドレスアップの時に出番があるかもって、ふと。
「折角だから付けてみろ」
お兄に促されて付け替えて見せる。
「ああ・・・良く似合ってる。俺の見立ても悪くないな」
「お兄が選んでくれたの?!」
てっきり杏花さんかと思った。
「最後は二人で決めたぞ?」
「大事にするね、うれしいっ」
目を細めて満足そうに笑むお兄の顔が愛しくて愛しくて。幸せだった。大好きが溢れすぎて困った。
「お兄の妹に生まれてきて、ほんとに良かった」
心から言えた。