スイレン ~水恋~
それでも段ボールに一緒に詰まってたのは、妹想いの愛情だった。どこにも書いてなかったけど、心配も優しさも伝わってきた。痛いほど。
「淳人と話せば?」
つい潤んだ目尻を指で拭ってくれた隆二に、首を大きく横に振る。今の自分じゃ堂々と胸を張れない。
テーブルの上のスマホをじっと見つめ、噛みしめるように。
「いいの。・・・もっとちゃんとあたしを褒められるようになったらで」
与えられるのが当たり前だった箱入り娘のままじゃ。
「いつの間にか赤ずきんちゃんなんて呼べなくなってたなぁ」
ソファの背にもたれた男が片腕であたしを引き寄せ、頭の天辺に甘くキスを落とす。
「オレには十分すぎる女だよ?もう」
「淳人と話せば?」
つい潤んだ目尻を指で拭ってくれた隆二に、首を大きく横に振る。今の自分じゃ堂々と胸を張れない。
テーブルの上のスマホをじっと見つめ、噛みしめるように。
「いいの。・・・もっとちゃんとあたしを褒められるようになったらで」
与えられるのが当たり前だった箱入り娘のままじゃ。
「いつの間にか赤ずきんちゃんなんて呼べなくなってたなぁ」
ソファの背にもたれた男が片腕であたしを引き寄せ、頭の天辺に甘くキスを落とす。
「オレには十分すぎる女だよ?もう」