壬生狼の恋ー時を超えたふたりー
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桝屋喜右衛門は尊王攘夷派の奴らに集まる場所を提供しているみたいです。

直接話し合いに加わっている様子は確認できなかったので、隠れ家を提供していると言ったところでしょうか。」

「山崎、いつもご苦労。
尊王攘夷派と関わっているということは早急に手を打たねばならないということ…

あとはこちらで考える。」

「もう一つだけ報告が。

例の杉崎のことですが、なぜかあいつに関する情報は何も出て来ませんでした。

南部出身の浪士とのことですが、杉崎快という人物は存在していませんでした。

偽名の可能性もあったので、何か手がかりをつかもうとしたのですが、まるで情報が隠されているように何もわかりませんでした。

監察としてこのまま引き下がるのは癪なので、継続して調べます。

また何かわかり次第報告いたします。」

「わかった。
よろしく頼む。」

近藤先生はこの時に思った。

杉崎のことに関しては今後もなにもわかないのだろうと。

監察として優れている山崎が調べてもなにひとつ情報が出てこないのだから。

めんどくさいやつを新選組の中へ引き入れてしまったのではないか、と。
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