壬生狼の恋ー時を超えたふたりー
今日の見廻りにはいつもよりも多くのことが求められていた。
出発前に土方先生に呼び止められ、言われたのだ。
『そろそろひと月が経つ。お前が様子を見て来い。』
それだけ言うと歩いて行ってしまったのだが、何のことを言っているのかは考えるまでもなかった。
土方先生はあえて私に命じたのだ。
御陵衛士の様子を探ってこいと。
私が斎藤先生を生涯の師として慕っているからこそ。
だから他の隊ではなく、私たちにその任務を命じたのと。
私たちはまず普段通りに京の町を数刻かけて裏路地まで見廻り、不穏な動きや早急に対処すべき問題が起きていないのかまんべんなく確認していった。
毎日交代で新選組が見廻りを行っているため、今日も特に問題が起こっている様子はなく、京の町は平和そのものだった。
いつもならばここで終わりとなり、屯所へ戻り各自自主稽古の時間になるのだが、今日は最後にして最大の任務が残っていた。
出発前に土方先生に呼び止められ、言われたのだ。
『そろそろひと月が経つ。お前が様子を見て来い。』
それだけ言うと歩いて行ってしまったのだが、何のことを言っているのかは考えるまでもなかった。
土方先生はあえて私に命じたのだ。
御陵衛士の様子を探ってこいと。
私が斎藤先生を生涯の師として慕っているからこそ。
だから他の隊ではなく、私たちにその任務を命じたのと。
私たちはまず普段通りに京の町を数刻かけて裏路地まで見廻り、不穏な動きや早急に対処すべき問題が起きていないのかまんべんなく確認していった。
毎日交代で新選組が見廻りを行っているため、今日も特に問題が起こっている様子はなく、京の町は平和そのものだった。
いつもならばここで終わりとなり、屯所へ戻り各自自主稽古の時間になるのだが、今日は最後にして最大の任務が残っていた。