壬生狼の恋ー時を超えたふたりー
谷先生の介錯をした日から私は生きる屍となっていた。
焦点の合わない瞳、微動だにしない表情、一日中縁側に座り外を見て一日一日を過ごした。
そんな私を斎藤先生は甲斐甲斐しく世話をし、自分の意思で食べようとしないご飯を私の口へ運び、私の着替えをさせたりと斎藤先生は今まで通り見廻りと稽古をこなしながらやってくれた。
他の隊士が代わると言っても斎藤先生は頑なに断り、ずっとひとりで私の面倒を見た。
そして他の隊士が「心の壊れたものはさっさと追い出せばいいのに」と言ったような発言をするとそれを咎め、「杉崎はこんなことで立ち止まるような奴じゃない、今は心の休息が必要なだけだ」と何度も何度も返した。
焦点の合わない瞳、微動だにしない表情、一日中縁側に座り外を見て一日一日を過ごした。
そんな私を斎藤先生は甲斐甲斐しく世話をし、自分の意思で食べようとしないご飯を私の口へ運び、私の着替えをさせたりと斎藤先生は今まで通り見廻りと稽古をこなしながらやってくれた。
他の隊士が代わると言っても斎藤先生は頑なに断り、ずっとひとりで私の面倒を見た。
そして他の隊士が「心の壊れたものはさっさと追い出せばいいのに」と言ったような発言をするとそれを咎め、「杉崎はこんなことで立ち止まるような奴じゃない、今は心の休息が必要なだけだ」と何度も何度も返した。