シュガー ガール
ずっと、陸斗に与えられていた幸せの味。


「じゃあ、泳ごうか!!」
「「うん!!」」
「「行こーっっ!!」」


一斉に海に向かって走る。

独特な香りを感じながら、海水に足を着けると熱さが和らいだ。


体が海水に触れる面積が増える度に、夏を味わえる。


この時間。

この瞬間は今だけだから大切にしたい。



そう思って、手のひらでヒンヤリとした感触を楽しんでいるとガチで泳ぎ始める夏海。


流石、名前が『夏』の『海』だなぁなんて考えてると横から大地の情けない声が聞こえた。
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