シュガー ガール
花火
私の書いた桜の木が、入選作品として選ばれてから、時間は過ぎて夏になった。



それまでの学校生活には、苦痛しか感じない。


休み時間は誰とも喋れず、トイレで隠れて泣く日々。


音楽や、化学の授業では皆友達と同じ席に座るから、私だけ溢れてしまう。

本来は、3.4人で座る席にポツリと1人で座るなんて事もざらにあった。



それ以上に酷いのが体育の授業。


「チームを作ってください！！」

なんて、先生が言うと何処にも入れて貰えない。そんな私を、見兼ねた先生が適当なチームに入れようとするのだが、明らかに嫌な顔をされてしまう。



嫌われ者＿＿



その真実が、私の胸をチクチクと刺激してその場に留まる事さえ無理にしてしまう。



それが、我慢出来なくて保健室に逃げる事が癖になってしまった。



今日も体育の授業でギブアップして、保健室に逃げ込む。

真っ白な空間に消毒液の匂い。それが、私の安心出来る空間。



「すいません。体調が、悪いです……」



体調なんて悪くないのに、病人のフリをする事にも慣れ切ってしまった。



体温を計るとベッドに案内されて、カーテンを閉められる。

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