シュガー ガール
「明日菜!明日の花火大会だけど……」



明日は河川敷で花火大会が行われるから、皆が嬉しそうにしていた。



「うん……」
「誰かと一緒に行くの?」
「ううん……。1人……」
「じゃあ、俺達と行こうよ!あ、明日菜が良ければだけど!!」



え。陸斗と花火大会!?

そんな事したら、幸せ過ぎてバチが当たりそうだけど。



「行く!!」
「じゃあ、明日の夕方に迎えに行くから!」



この一言で一日を頑張れるから、不思議。

片思いパワーとでも、言うべきなのだろうか!?凄いパワーだ。



この後もひとりぼっちの時間が続いたが、明日は学校が休みな上に、陸斗とお祭り行ける。そう考えるだけで、一日を頑張れる気がする。



♢♢♢
無事に一日を終えて家に帰ると、タンスの中から数枚の浴衣を取り出し、明日の準備を始めた。



久しぶりのドキドキ感。



結局一晩中着ていく浴衣を選んでいるうちに、眠りに着いた。

朝が来たら眠くなってしまって、3時間程仮眠を取っただけで充電満タンになる私は恋する乙女だと思う。




あっという間に夕方になって、母親にお小遣いを貰うと、紅色の巾着に財布と小瓶に入ったこんぺいとうを入れた。
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