シュガー ガール
待ちきれなくて、陸斗を向かえに行こうと思った瞬間、インターフォンが鳴り響く。



陸斗に会える。

そう考えただけで、居ても立っても居られず玄関に走った。



扉を開けると、陸斗とお友達__



ぶっちゃけ、男の子2人の中に私1人で居る所を同級生に見られたら、変に思われるかも知れない。

それでも、陸斗と一緒に居たかった。



「明日菜ちゃん!浴衣可愛いー!!」
「明日菜。迎えに来たよ!」


やけにハイテンションなお友達と、安定した陸斗と合流して、歩いて15分程の河川敷に向かう。



人の多さにビックリだったが、河川敷に着いたら余裕が持てない程の人混み。



「明日菜。人混み凄いけど大丈夫?」



陸斗が私の事を気にかけてくれるのが、嬉しい。余計な心配を掛けたくなくてコクリと頷いた。



楽しみにしていた花火は始まってないけど、様々な屋台が所狭しと並んでいる。



真っ赤なりんご飴。
色んな色のかき氷。
大盛り焼きそば。

その全てが日常と掛け離れていて、不思議に思えてしまう。



「明日菜。何か食べる?」
「あ、うん!お小遣い貰ったから、かき氷買ってくるね!!」
< 19 / 191 >

この作品をシェア

pagetop