シュガー ガール
甘いイチゴ飴を舐めながら、一瞬だけを美しく咲く為に必死な花火を眺めた。



「本当に綺麗!!ぶっちゃけ、1人で花火大会なんて絶望的だったけど、皆と会えてよかったあ!!」
「俺も、夢ちゃんに会えて嬉しいよー!!」
「夢ちゃん。明日菜をよろしくね!」
「もちろんです!!私に任せて下さい!」



いつの間にか、皆と仲良くなっている夢が羨ましくて仕方がなかった。



夢は普通に可愛い女の子。
私は普通じゃない天邪鬼。



綺麗な花火を見ながら考える事が、ネガティブな方向に向かってしまう。



「明日菜って、人見知りだから心配なんだよね。でも、夢ちゃんが付いてるなら、安心かな!」
「明日菜ちゃんって、人見知りなんですね!」
「うん!そうだよ!でも、根はいい子だから、仲良くしてあげてな!」



なんだか、3人で仲良く喋っている輪の中に入る事が難しくて、1人花火を見上げる。



最初は綺麗だと思っていた花火が、暇を潰すだけの背景に変わった感じがしてきて、酷く虚しい。



陸斗に花火大会に誘われて、浮かれていた私。

でも、今となっては酷く落ち込んでしまっている。

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