シュガー ガール
真面目な顔でそんな事を聞いて来る、大地は完全に夢に惚れている。



「うーん。今まで、話した事ないから、分からない……」
「じゃあ、聞いといてよ!」
「うん……」



女の子同士でそう言う会話をするのに、憧れていた。

でも、大地がこれだけ夢に夢中になるって事は、夢の人を惹き付ける力は凄い。



陸斗も夢の魅力に惹き付けられているかも知れない。そう考えたら、酷く虚しい。



今までね。陸斗との友情は永久に続くモノだと疑った事なんて無かったの。



でも、もし。

陸斗が夢と付き合ってしまったら__?



この友情は続くのだろうか。



「じゃあ、俺。家こっちだから、バイバイ!」
「今日は、ありがとう……ございました……」
「大地!また、な!」



大地とバイバイすると、陸斗と2人っきりの空間。

薄暗くて静かな夜道で、2人っきりだなんて緊張してしまう。



「じゃあ、帰ろっか!」
「うん……」



おかしいなぁ。

私は陸斗相手になら、緊張の糸は切れているはずなのに、胸がドキドキして言葉を発するのも辛い。



さっきまで、陸斗と繋いでいた手が今でも繋がっている気がして__

恥ずかしい。
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