シュガー ガール
陸斗は荷物をまとめると部屋から出ていってしまった。


まさか、陸斗から告白されるなんて嘘みたいな話。


そんな状況で思い出したのは、陸斗に振られて泣いていた夢の姿。



切ない気分に陥っていたら、激しい足音を立てて階段を上がってくる足音が聞こえて、ニヤニヤした夏海が姿を現した。



「陸斗先輩居なくなったって事は、告られた?」
「うん……」



この言い方は、夏海はこうなる事を知っていて2人っきりにしたんじゃないだろうか。



「で?」
「で?」
「で?って、返事はしたの!?」
「返事はしていない……」



と、いうか。そんなタイミングも無かったし、本当の気持ちを言う気にもなれない。



「なーんで!?夢に気を使ってるなら、余計だよ!!」
「へっ?」
「夢は明日菜の気持ち知っているから……さっ!!きっと、夢なら受け入れてくれるよ!!」
「……」
「もう!陸斗先輩も明日菜も頑固だねえ!意地張ってないで付き合っちゃえば良いじゃない?今からでも、返事しに行こうよ!」



ちょっと待って__



「急すぎるよ……」
「そう?私は、こうなるのずっと待っていたけど!」
「でも、夢が……」



口から溢れてしまった、私の本音。



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