シュガー ガール
そう思いながら教室を見渡すと、ポツリと1人で席に座っている女の子が居た。


もしかして、溢れている?

声を掛けたら仲良くしてくれるかな?


そんな期待が湧くが、話し掛けて無視をされる恐怖を知っている。



ふと、その女の子と視線が合わさりぎこちない笑顔を浮かべて話し掛けた。



「あの!!隣の席。空いてるかな……?」



大丈夫__

自分にそう言い聞かせる。

どんなに笑顔で繕っても、完全に今までの辛さを忘れた訳じゃない。


不安だって、大きい。



「あ、はい!空いてます!!」
「あ、ありがとう!隣座って大丈夫ですか!?」


緊張して、敬語になってしまう。


「はい!」
「ありがとう!私明日菜って言うの。よろしくお願いします!」
「私は優真(ゆま)……です。よろしくお願いします……」


優真から伝わるのは、緊張感。


なんだか、私に近い気がしてちょっと気が楽になる気がする。



「ゆ、優真ちゃん。仲良くしてね……」
「えっ!私でいいの……?」


そう言った優真の表情は、凄く嬉しそうだ。


はにかんだ笑顔。
伏せ目がちな瞳。


何もかもが私に似ていて、親近感を覚えてしまう。

そして、優真と仲良くなりたいと心底願った。


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