シュガー ガール

音楽の授業が終わると、優真と一緒に教室に戻る。


「優真……」
「んっ？」
「あのね……。別のクラスの友達なんだけど、優真に紹介したい子がいるの……」



夏海と夢は本当に良い子。

だから、優真とも仲良くして欲しい。



「え、えっと……」


なんだか、困惑の表情を浮かべる優真を見て、迷惑を掛けてしまったのかも知れないと焦ってしまう。


「あ！なんか、1人で突っ走ってごめんなさい！！」
「ううん！違うの！！」
「ん？」
「私なんか……紹介して、明日菜ちゃんの迷惑にならないかな？」
「なんで？」
「私……。人と上手く喋れないから……」


なんだ。

私と一緒の悩みじゃない＿＿



「私も同じだよ！！でも、みんな仲良くしてくれるから……」
「あ、ありがとう……」



優真には今まで友達が居なかった分、幸せになって欲しい。

心からそう思う。

あの二人に会えて、私は幸せだから。優真にも同じように思ってほしいんだ＿＿


教室に帰り、荷物を置いた優真が近付いて来た。


「明日菜ちゃん……」
「優真。大丈夫なら、行こう！」
「うん！」


嬉しそうな優真の表情を確認すると、夏海と夢の元に向かう。