シュガー ガール

「ちょっと！永遠！！話が有るから付いてきて！！」
「未知どうしたの？内緒の話？」



そんな事を言いながら、廊下に移動した2人は深刻そうな表情で話をしている様子だ。



窓から見える桜吹雪を見て物事を考えないようにしてみるが、2人の話が気になって堪らない。



今頃、未知は永遠に私という【空気の読めない存在】と仲良くしない方が良いと言っている。



流石に考え過ぎかな。とも思ったがそれは、本当の出来事になってしまった。



それは、桜を描く為のスケッチ大会。

開催日は1週間後で、自分が描きたい桜をお友達と自由に書く。そんな、イベント事。



私は永遠と一緒にそれをする約束をしていて、必然的に永遠の周りの子とも一緒になってしまう。



はっきり言ってしまえば、未知が居る事が嫌だったけど、ひとりぼっちよりは何倍もマシだった。



しかし、廊下から帰って来た永遠の言葉は、私にとって美しく残酷な物だった。



「明日菜ちゃん……」



申し訳無さそうな表情で、私の名前を呼ぶ永遠の声を聞いて、今から良くない事が起こるのだろうなんて考えてしまう。



「永遠……。どうした……の？」