君は光り輝く太陽になる。
早く帰ればよかったんだけど、
まだこの余韻に浸っていたかったから、
家には帰らなかった。
りほは彼氏とデートだからとホームルームが終わったらすぐ帰ってしまった。
私は久しぶりにピアノが弾きたくなったから
音楽室に行くことにした。
小さい頃お遊び程度で習っていたピアノ
今でもたまに弾くことはあるけど
人に聞かせるほどの技術は持て余していない
誰も居なきゃいいなーなんて考えてたら
音楽室から綺麗な音色が聞こえてきた。
誰かいるのかな?
そっと音楽室のドアを開けて覗いてみると
さっきの入学式で、一際輝いていた
男の子がヴァイオリンを引いていた。
ヴァイオリンがまるで生きているのかと錯覚してしまうほどの、手さばき
透き通るような音色
楽しそうなどこか寂しい
とても美しい曲だった。
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