変りたい自分
 次の日。
 咲來の家に向かおうと思ったが、家の前に昨日校門にいた女子がいた。
 出ていくと何をされるかわからないから、家から出ることができなかった。
 どうしようか悩んでいると咲來が女子を見つけて退散してくれた。
 急いで先のもとに行き泣きついた。
「咲來~。ありがとう。どうしたらいいかわからなくて、家に行けなくてごめんね」
 咲來が頭を撫でてくれた。
 撫でられると少し安心した。
「気にしないでいいよ。しばらくこんなことが続きそうだし、朝は私がこっちに来るから、それまで家から出ないでね」
 咲來の姿は頼もしかった。
 咲來に頼ってばかりだと思うが自分で何をすればいいのかわからなかった。
「今日は教室の中まで送る」
 そこまでしてもらわなくてもと思っているが咲來はそうではないみたいだった。
「念には念をって言うでしょ」
 咲來が譲らないので私は折れるしかなかった。
「わかった」
 学校に行くと何か騒いでいる感じがあったが、朝はいつも騒いでいるので何について騒いでいるのかわからない。
「気にしないでいいよ。多分くだらないことに騒いでいるんだよ。それにあいつらはこんなことできない」
 その言葉に驚いた。
 咲來がそこまで言えるのがなぜかわからなかった。
「そうなの?」
「何回もこんなことしてるから、大体の人があいつらが言うことは聞かない」
 そんなに悪評があるのに私は知らなかった。
 周りの日と話すことがないので、噂も全く知らない。
「そうなんだ」
 話していると私が教室のドアを開けると一緒に矢部君も教室の中から開けるのでぶ使った。
「おはようございます、矢部君さん」
 矢部君とぶつかったのは申し訳に後も思ったが、少しうれしいとも感じた。
 咲來は横で心配するよりニヤニヤしていた。
「おはよう。大松さん、柿沢さん」
 矢部君はぶつかったことに驚いて嫌な顔をしないので私は少しほっとした。
「じゃ、矢部君がいるなら後は頼むね。こっちのクラスにいる私の友達にも事情を話しているから、助けてもらって」
 咲來は教室に向かった。
「ありがとう」
 何も起きることもなく授業が始まった。
 教室の移動も咲來の友達が一緒にいてくれたので、矢部君の周りの女子に何かされるスキはなかった。
 お昼休みになると咲來が教室に来てくれた。
「お昼食べよ。午前中は何もされなかった?」
 咲來が教室アできてくれた。
 朝別れるときに教室から一人で出るなと言われたので、屋上に行くにしても咲來を待つしかなかった。
「咲來の友達が移動教室を一緒に行ってくれたりしたので、隙はなかったです」
 移動教室などを一緒に行ってくれるので私はその人たち話すことがあったので、敬語で話居た。
「敬語抜けてないね。でも私の友達とも話せるようになったんだね」
 咲來が笑いながら言った。
 咲來とは普通に話していたのっで、いまさら敬語で話しているのがおかしく思えた。
「そうだね。少しだけ怖い時もあるけど話せるようになったかな」
 そんな話をしながら、私と咲來は屋上に行こうとしたが、咲來が保健室に行こうと言われたので保健室に行くことになった。
 保健室のドアを開けると、絆創膏をもらっている男子生徒がいた。
「今着たら邪魔だった?」
 保健室で食べていいのかわからなかったが、先客がいるなら屋上に行こうと話していた。
「そんなことない。こいつの要件は用件はもう終わった。お前たちは何をしに来た。俺、今からお昼なんだが」
 男子生徒はすぐに保健室を出ていった。
 先生は面倒くさそうに聞いてきた。
「そのお昼をここで食べようかなって思って、来ちゃった」
 咲來はわざと相談しなかったのか、ふざけている。
 それでも少し私は咲來の「来ちゃった」が可愛いと思えた。
「来ちゃった。じゃねーよ。なんでお昼までくんだよ」
 先生は一人でお昼を取りたかったみたいだった。
 そんなことはお構いなしに咲來は保健室に入った。
「だって矢部君の周りの女子に何されるかわかんないんだもん」
 矢部君のことを出せば先生は何も言えなくなる。
「また面倒なとこの名前を出してきやがって。今のところ何もされていないんだよな?」
 面倒くさそうにしているが、心配はしてくれているのが分かる。
「まだされてないけど、ずっとにらまれているのはあったかな」
 咲來が受けていることも私が受けていることも合わせてもまだ何もされていない。
「まじか、それで何日目だ」
それだけのことなのに先生は少し焦っているようだった。
「4、5日ぐらいだったと思います」
「ならきおつけろよ。一人になった時に鉢合わせたら何されるかわからないからな。それと歩楓の先生に言っても意味がない。あの女子を率いているやつの母親がめんどくさいからなかったことにされる」
 生徒同士のことなのに母親まで出てこられたらこっちに勝ち目がない。
「わかりました」
 咲來はここでお昼を取ることをあきらめていなかった。
「では、ここでお昼とっていいよね?」
 先生は頭をかいた。
「それ聞いた後に追い出すとは出来ねーよ。俺のお昼持ってくるから待ってろ」
 保健室の先生はなんやかんや言っても優しいと思う。
「はーい」
 先生が戻ってきてお昼を取った。
 先生は面倒くさいって言っていたが、ちゃんと相手にしてkれる逃れしかった。
 それに、ほかの先生が相手にしないことを、相手にしていることが生徒の中でも人気の理由中のかなって思ったり。
 教室に戻るのも授業が始まるギリギリになった。
 担当の先生に少し怒られたが、怖い思いをするよりはましだと受け入れた。
 放課後になって矢部君と話すことができないと思ているが、少し話したいとも考えていた。
 咲來と一緒に帰るが部活があるので、保健室で待っていることになったが、先生が呼び出されたので保健室んで一人になった。
 本を読んでいると保健室のドアがいた。
「先生おかえりなさい」
 そういいながらドアのほうを見ると、そこになっていたのは、矢部君の周りの女子が立っていた。
「こんなところにいたのね。いつもは屋上で樹君と話しているのに」
 屋上で話していたことがばれている。
 今日もいつもみたいに屋上に行ってればやばかったのかも。
「何の用ですか?」
 今すぐ逃げ出したいと思ったが、ドアに立たれているので逃げる場所がなかった。
 先生が返ってくるのを願うしかなかった。
「樹君と話さないでくれないかしら。あんたには不釣り合いなのよ」
 女子のリーダーがそう言ったが、後ろの人が何か言っているようだった。
 自分でもわかっているが、私から行かなくても矢部君は話しかけてくれるので、私だけの問題じゃん。
「そうね。そこのあなたついてきなさい。じゃないと私のお友達に頼んであなたの幼馴染に酷い目にあわすよ。それにあの子ソロのコンクール近いんだってね」
 そういうと彼女たちは笑った。
 私は従うしかなかった。
「わかりました」
 自分の教室に着くと女子に囲まれた。
 何をされるのかわからず私は小っちゃくなっていたが、その行動がダメだったのか、暴言と暴力を受けた。
 誰かに助けを求めたいが、周りのは誰もいないので助けをお止められなかった。
 五分ぐらい受けていると頭がボートしてきた。
 意識がもうろうとしてきた時に教室に誰かが入ってきたみたいだった。
「大松!?」
 名前を呼ばれたことで、大丈夫と思った。
 そこで私にの記憶が途絶えった。
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