ゆるされないと、わかっていても



「とりあえず俺の着とけよ。」



誰もいない保健室で叶汰はジャージを貸してくれた。



「ありがとう、何から何まで。」



こんなに優しい人だったんだ



「別に。」



「『どういたしまして。』でしょ。なんか杉野くんイメージと違った。」



「幻滅したろ。顔は良くても中身伴ってないとか、言葉遣い悪いとか。」



「ううん。なんていうか同じ人間なんだなーって。」



「なんだそれ。」



「杉野くんって高嶺の花って感じで話しかけづらくて人間ぽくない人かなって思ってたけど、こうやって人を選ばず人助けしてくれたりするんだなって。」



「ははっ。人間ぽくないってどーゆーことだよ。」



「褒めてるってことで受け取っとく。ありがとな。」



笑った顔がすごく眩しかった



「言葉遣い悪いのは合ってるけどね。」



「うるせ。いや、気をつけます。」



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