サプライズは素直に受け取って。
しまった。
私ってば何やってるのよ!!
見つからないように黙って用意したはずなのに。。。
お風呂入る前に声かけ忘れたかな。。。

「あ!
 ごめん!!
 お風呂入るって言ったのにどうしたの?
 もしかして、聞こえてなかった?」

「何言ってるの?
 長風呂は禁止だって言われたのに、もう20分も入ってるから倒れてないか、具合でも悪くなってないか心配して様子見にきたんだよ。
 四季!?風呂でスマホは禁止だし、間食も程々にって忠告を受けたのに。
 四季の方こそ、話を聞いてなかったのか?
 全て破ってるのはどうして?
 この風呂の蓋も没収。
 探しちゃダメだぞ。
 とにかく!!もう、出て。
 ほら。滑らないように気をつけて。」

「ぐぬっ」変な声が出てしまったよ。

バスタイムに夢中になりすぎて一瞬、誰だろ?なんて思っていたら青い顔をした玲央くんだった。
私の癒しを奪わないでと悲願するが聞いてもらえず、しぶしぶお風呂から出ることにした。
差し出された手を取り、渡されたバスタオルを身体に巻き付け強制的に入浴終了となった。

玲央くんは強引ではあるが、どこまでも優しい。
無茶をする私の行動を上手にコントロールしてくれていつも気遣ってくれている素敵な人。
いつも心配し過ぎているのでは?と思うけど、そこもまた嬉しくて大好きな一面だ。
あんな青い顔して飛んできてもらうなんて。
私はまだまだ独身気分を抜けきれていないなと小さく反省をする。
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