冬に花弁。彷徨う杜で君を見つけたら。

港からの舟葬送

「なあー?なんか聞こえへん?」

「いゃあ、ほんまやわぁ。ほら
ここ下、何かあるんちゃう?」

「昔は下に降りれて海まで、いけ
ましたよ。まだ行けますかね」

「藁火、まだ燃えてるし、男の人
らが、朝ごはん用意してる間に
海で火ぃ見たいわ。あたし。」

「そやねぇ、古道の獣道より
酷い事あらへんやろし、
ちこっと降りてみはる?」

「あ、チョウコさん、キコさん」
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