2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
「……」
樹さんは、前を向いたまま黙ってる。
ハンドルを握る手、細くて長い指がとっても素敵。
そのまま視線を少しあげて、樹さんの横顔を見たら、鼻から口元、あごへのラインが嘘みたいに綺麗だった。
瞳もキラキラして、存在自体が輝いていた。
私は前を向いて、ゆっくりと深呼吸した。
樹さんといられることは嬉しい。2人で楽しい時間を過ごしたいと思ってる。
だけど……この人は柊君じゃない。
わかってる、わかってる……
もういいかげん、ちゃんと柊君を忘れなきゃ。
頭では柊君とは元に戻れないって理解してるのに、なぜか心が勝手に疼く。
柊君……
今、あなたはどうしてるの?
どうか、どうか、寂しい夜を過ごさないで。
お願いだから笑ってて。
だって、柊君の笑顔は本当に優しくて、誰よりも素敵だったんだから――
樹さんは、前を向いたまま黙ってる。
ハンドルを握る手、細くて長い指がとっても素敵。
そのまま視線を少しあげて、樹さんの横顔を見たら、鼻から口元、あごへのラインが嘘みたいに綺麗だった。
瞳もキラキラして、存在自体が輝いていた。
私は前を向いて、ゆっくりと深呼吸した。
樹さんといられることは嬉しい。2人で楽しい時間を過ごしたいと思ってる。
だけど……この人は柊君じゃない。
わかってる、わかってる……
もういいかげん、ちゃんと柊君を忘れなきゃ。
頭では柊君とは元に戻れないって理解してるのに、なぜか心が勝手に疼く。
柊君……
今、あなたはどうしてるの?
どうか、どうか、寂しい夜を過ごさないで。
お願いだから笑ってて。
だって、柊君の笑顔は本当に優しくて、誰よりも素敵だったんだから――