2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
あなたからのお願い
「お疲れ、柚葉」


樹さんは、仕事が終わってからすぐに私を車で迎えにきてくれた。


「お疲れ様」


「元気か?」


「うん、元気だよ。樹さ……あっ、えと、樹……は?」


樹さん、笑ってる。
なんか全然慣れない、呼び捨てにタメ口なんて。
でも、いい加減なれないとね。
私は呼び捨てすることを意識付けるようにした。


「俺も元気だ。まあ、仕事が忙しいから体力的にはキツイけど、何とか頑張ってる。それから……柊も元気だ」


「そうなんだ。うん、2人とも元気なら良かった」


イタリアンレストランに向かってる車の中で、バイトの話を聞いてもらってるうちにすぐに到着した。
車から降りてお店に入ると、美味しそうな匂いが漂っていた。


「何にする?」


メニューの中にあるパスタが目を引いた。


「これがいいな」


「じゃあ、俺はピザ」


久しぶりの樹は、相変わらずカッコいい。
見てるだけでドキドキする。
こんな素敵な人が私に告白してくれたなんて……
やっぱりまだ信じられない。
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