2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
反省……
たとえ彼氏じゃないにしても、樹さんはとってもオシャレだから、一緒にいても恥ずかしくないような可愛いパジャマを買いたい。


そんな思いで、久しぶりにやって来たショッピングモール。そこで私は誰かに声をかけられた。


「あなた、この前の……」


目の前に、見覚えのある人が立っていた。


「あっ! あの時の」


その人は、最後のデートの時にばったり会った……柊君の彼女だった。
見た目が派手な、気の強そうな彼女。


ちょっと、気まずい。


「この前は、柊のことでいろいろ言って悪かったわね」


え……
意外にも、優しい口調で謝ってくれた。


「いえ、そんな……。こちらこそすみません」


なぜか、私もつられて謝ってしまった。


「柊、元気にしてる? 同じ会社なんでしょ?」


「柊君とは、もう会ってないんですか?」


「あの時、気が動転して、あんな風に別れるなんて言っちゃったけど、やっぱり寂しくてね。1度だけ連絡したんだ。そしたら……」
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