2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
あなたの決意
あれから3日が経ったけど、樹にはまだ、私の想いを伝えることができないでいた。
2人ともが、まるで何も無かったように過ごしている。


樹が側にいてくれるだけで、こんなにも安心感があるなんて……
楽しくて、充実した毎日が私にはとても心地良かった。


「柚葉、今夜は食事に行こう。美味しい店があるから予約しておく」


「本当? 嬉しい、楽しみにしてるね」


その誘いのおかげで、夜までバイトも頑張れた。
樹とのデートに心が弾む。


お互い仕事が終わって合流し、ワクワクしながら樹が呼んだタクシーに乗り込んだ。
後部座席で隣同士に座る2人。


樹のスーツ姿、初めて見た。
今夜のお店はドレスコードがあるらしく、樹は紺のカジュアルスーツを見事に着こなしていた。
イケメンで細身の長身、脚の長さが際立っていて、周りの男性達とは桁違いのカッコ良さだ。
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