2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
「樹。会社はこれからも頼むよ。ISは僕達の会社だから」
「ああ、もちろんそのつもりだ。柊と一緒に、まだまだISを大きくしたい」
「ありがとう、心強いよ。春には、樹に副社長になってもらって一緒に頑張りたいんだ。ISを必ず世界一にする」
「柊、ISって……どういう意味なんだ?」
今さらだけど、意味を聞いたことがなかった。
「知らなかったの? まさか嘘だろ? 僕、言わなかった?」
「悪い、1度も聞いたことがない。ずっと気になってて……」
「そっか。僕1人だけしか知らなかったんだな。柚葉にも話したことなかったから」
「そうなのか? 柚葉にも?」
「ああ。隠してるつもりはないけど、ちょっと照れくさかったから。樹のIと、柊のSなんて。単純過ぎて笑えるよな」
樹のIと、柊のS――
確かに単純だ。
でも……柊……俺は、涙が出るくらい嬉しい。
柊は……
どんなことがあっても、俺の大切な、優しくて頼りになる立派な兄だ。
世界一の、兄。
「ああ、もちろんそのつもりだ。柊と一緒に、まだまだISを大きくしたい」
「ありがとう、心強いよ。春には、樹に副社長になってもらって一緒に頑張りたいんだ。ISを必ず世界一にする」
「柊、ISって……どういう意味なんだ?」
今さらだけど、意味を聞いたことがなかった。
「知らなかったの? まさか嘘だろ? 僕、言わなかった?」
「悪い、1度も聞いたことがない。ずっと気になってて……」
「そっか。僕1人だけしか知らなかったんだな。柚葉にも話したことなかったから」
「そうなのか? 柚葉にも?」
「ああ。隠してるつもりはないけど、ちょっと照れくさかったから。樹のIと、柊のSなんて。単純過ぎて笑えるよな」
樹のIと、柊のS――
確かに単純だ。
でも……柊……俺は、涙が出るくらい嬉しい。
柊は……
どんなことがあっても、俺の大切な、優しくて頼りになる立派な兄だ。
世界一の、兄。