2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
電話を切って、やっぱり涙が止まらなくて、久しぶりに声をあげて泣いた。
やっぱり、柊君が来て、2人とも気持ちが乱れたのは間違いなかった。


本当に、いろいろあった……
昔の記憶が蘇ってきて、不思議な感覚になった。


でも……泣いたのは悲しいからじゃない。


柊君が頑張ってること、ユリアがいてくれること、そして、真奈や良介君を始め、周りで支えてくれるみんなのおかげで、私達が幸せでいられるんだって……そう実感できたからなんだ。


本当に、感謝してもしきれない。
みんな、ありがとう……大好きだよ。


~6月14日~
『今日は、私の41歳の誕生日。
樹とユリアが、私のために2人でこっそり作ってくれたケーキを食べた。樹からのプレゼントは綺麗な花束。昔も、こうやって花束をくれたよね。一緒に花火を見たことも忘れてないよ。ユリアと3人、これからもずっと一緒にいようね。家族が一緒なら、つらいことがあっても絶対に乗り越えられる。毎日、笑顔で、いっぱい笑って生きていこう。大切な樹、心から愛してるよ』
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