2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
『私も、柊君のご両親に感謝だよ』


微笑みながら、2人で見つめ合った。
笑顔が可愛くて、どこまでも優しい柊君。
こんな男性に出会えて、私こそ出会ってくれてありがとう……って、心から感謝した。


『柚葉。僕には、柚葉の存在自体が生き甲斐なんだ。それくらい大切だよ。だから、ずっと一緒にいてほしい』


生き甲斐だなんて、これ以上の幸せはないって思った。


『すっごく嬉しい。でも、1つ聞いていい?』


『ん?』


『私ね、やっぱり自分に自信なくて。だから、私なんかのどこを好きになってくれたのかなって、ずっと不思議で』


そう言った瞬間、柊君は立ち止まった。


そして、真正面からのぞき込むように私をじっと見つめた。


『………』


何か言ってほしいのに、柊君は黙ってる。
やっぱり好きなところなんてないのかな……
私は、いたたまれなくて目をそらした。
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