2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
「お待たせしました」
山下専務にセットした資料を手渡した。
「ありがとう。あ、そうだ、柚葉ちゃん。君、映画好きだったよね。今度、一緒に観にいかない?」
え? どうして、既婚者の専務が私を映画に? しかも私が社長の彼女だって、もちろん知ってるのに。
返事に困っていると、
「冗談だよ。何だよ、その顔」
専務が笑いながら言った。
こういう所が……苦手。
本気なのか、冗談なのか。いつも、本心が掴めない話し方をする。あまり人のことを悪く言いたくはないけど、私はこういう軽い感じの人は好きじゃない。
そんなことを柊君にはわざわざ言わないけど、たまにからかわれるのがすごく疲れる。
柊君と専務とは共通の知り合いの紹介で出会い、設立当初から一緒に働いてるらしい。
仕事ができるのはわかるんだけど……
やっぱり人として信用できない部分がある。
山下専務にセットした資料を手渡した。
「ありがとう。あ、そうだ、柚葉ちゃん。君、映画好きだったよね。今度、一緒に観にいかない?」
え? どうして、既婚者の専務が私を映画に? しかも私が社長の彼女だって、もちろん知ってるのに。
返事に困っていると、
「冗談だよ。何だよ、その顔」
専務が笑いながら言った。
こういう所が……苦手。
本気なのか、冗談なのか。いつも、本心が掴めない話し方をする。あまり人のことを悪く言いたくはないけど、私はこういう軽い感じの人は好きじゃない。
そんなことを柊君にはわざわざ言わないけど、たまにからかわれるのがすごく疲れる。
柊君と専務とは共通の知り合いの紹介で出会い、設立当初から一緒に働いてるらしい。
仕事ができるのはわかるんだけど……
やっぱり人として信用できない部分がある。