2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
私にはそういうセンスが全然無いから、全て柊君に任せようと思う。


40分程走って、お店に着いた。久しぶりのドライブがたまらなく嬉しくて、移動時間も存分にデートを楽しんだ。


「オシャレなお店……素敵過ぎて圧倒されるね」


「だよね。ここの雰囲気がすごく好きなんだ」


「いらっしゃいませ、水原様」


スーツを着た紳士が、柊君を出迎えて案内してくれた。ここの店長みたいだ。


「こちらが新しい作品になります。ゆっくりご覧下さい」


「ありがとう。これはすごくいい感じだな。この木目の感じとか、手触りも、形もいい」


「さすが水原様。このテーブルは……」


店長さんがいろいろ説明してくれるけど、私にはあんまりよくわからない。それでも、柊君のこだわりは、私も大事にしたいと思う。


だけど……
どこにも値段が書いてない。
このテーブル、30万円くらいかな?
そんなにはしないかな?
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