2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
樹さんも、出勤していた。
早速、2人で仕事モード。
柊君は、私が居ることに気づいてるんだろうか?
一体、どんな思いでいるんだろう……


「柚葉ちゃん、これコピーね」


山下専務が、また私にコピーを頼んできた。


「はい……わかりました」


軽く返事をして、ため息をついた。


「あれ? 柚葉ちゃん、目が赤いね。もしかして、社長とケンカした?」


周りに聞こえないように、私の耳元で小声でささやく。


「ち、違います。コピーすぐします」


私は、慌ててコピー機に向かった。
専務の声に、いつも以上に嫌悪感を感じてしまった。


「柚葉おはよう」


「あっ、真奈。おはよう」


真奈は、私の顔をじっと見てる。


「さあ、今日も1日頑張ろ! そうだ、柚葉、今日、飲みに行かない?」


真奈は、この腫れぼったい顔を見て何か察してくれたんだろう。
やっぱり優しい人、本当にすごい。
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