お前の隣は俺だけのもの。
怜央から動画を受け取ってから、3日経過。

今日が、脅迫メールのタイムリミット。


放課後。

私は凛ちゃんと一緒に文芸部の部室でおしゃべりをしている。

他愛もない会話。

だけど、凛ちゃんの様子が少し気になる。

なんか、目が笑っていないというか。

いつもの凛ちゃんじゃないような気がする。

だから、話も途切れてしまう。



「凛ちゃん、なにかあった?」



私が聞いても凛ちゃんは。



「なにもないですよ?」



と、答える。

不思議に思うけれど、凛ちゃんがなにもないっていうなら、信じるかしかない。


凛ちゃんは私から目をそらして、パソコンに向かった。

執筆活動モードに入った凛ちゃん。


これは邪魔しちゃいけないな。

そう思った私は、携帯を開く。


脅迫メールの犯人は結局、分からないままだった。

探す方法も見つからないまま、1週間。

長いようで短かった時間だった。


……怜央から受け取った動画。

これを犯人に送るしかないよね。

じゃないと、碧がどんな目にあうか分からないし。


私は携帯のメールボックスを開く。

毎日届いていた脅迫メールの犯人のアドレスをタップする。
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