お前の隣は俺だけのもの。
「碧のこと、どう思っているの?」

「どう、って?」

「好き、とかさ!」



怜央と潤の視線が私に集中する。

これは絶対に答えなきゃいけないパターンだよね。

まあ、碧のことをどう思っているかなんて、隠す必要もないから答えるけど。



「幼なじみだよ。嫌いになれないから、好きなんだろうな、とは思う」

「あー……。うん、そうだよねぇ」



私の答えに、あいまいに相槌を打ってくる怜央。

怜央は口をもぐもぐさせながら、なにかを考えている様子。



「潤はどう思う?」



怜央が潤に問いかける。

それに対して潤は。



「九条も大変だな」



と、だるそうに受け答えている。


えっ。

今の会話で伝わったの!?

私は怜央が言いたいことも、潤の言葉の意味もまったく分からなかったんだけど!?


頭にハテナマークを浮かべる私に、潤が分かりやすく教えてくれた。



「九条は寂しいんじゃね? 岩倉と話せないことが」



とても分かりやすい言葉だった。

だけど、その言葉に納得は出来ない私。



「でも、碧は私を避けている感じがするよ?」

「それは、」

「ストップ!」



潤がなにかを言いかけたとき、怜央が止めに入った。


なぜ、ここで会話をストップさせるのさ。

碧が私を避けている理由が聞けると思ったのに!
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