お前の隣は俺だけのもの。
*第2章*

暴走族“龍虎”

今日で転校してから2週間が経つ。

あっという間の2週間だった。


友達が出来て、幼なじみと再会して。

新しい学園生活は順調だと思う。


……あの日。

怜央の真剣な表情を初めて見た日。

その表情の意味は、今でも分からない。

だけど、普段と変わらず、へらへらと私に絡んでくる怜央を見たら、余計に気になる自分がいた。


怜央に、あの表情の意味を聞いてみようか。

前に、『本当に知りたいことは、本人に聞くこと』って、怜央が教えてくれたし。


思い立ったら吉日!

今日のお昼休み、屋上で怜央に聞いてみよう!


意気込んだ私は嫌いな数学の授業にも集中できた。

集中は出来るけど。

隣の席に、今日も碧がいないことが寂しく感じた。

多分、クラスメイト全員が同じことを思っている。

碧がいないと、教室が静かだもん。

碧がいないだけで、こんなにも静かになるのかな。
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