Galaxy☆Quintet 〜優等生女子がバンドを始めた話〜【連載中】
促してくる二人に私は戸惑うばかり。
ここで素直にその好意を受け止められたら良かったのだけれど、どうにもこうにも自重の念が付き纏う。

ふと両親の存在が脳裏を掠めた。
きっと、いや絶対両親は私がバンドをやるなんて言ったら猛反対してくる。
けれどいつまでも親の言いなりになっているなんて嫌だ。

そう思っているのなら、あの人達のマリオネットである私は吊るされた糸を引きちぎってでも進まなきゃいけない。
私が意を決して返事をしようとしたら、


「いいんじゃねーの?」
「木之本に同意だ。みんなもまたキーボード有りの曲もやりたいだろ」
「そりゃそうだけどさ~。でも使い物にならなったらボクちんがすぐ追い出しちゃうからねぇ」
「水前寺厳しいこと言うなよ」


四人が微笑みながらこちらに歩いてきたから、胸の奥から熱い感情が込み上げてきた。
両肩にポンと手を置かれる感覚。
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