Galaxy☆Quintet 〜優等生女子がバンドを始めた話〜【連載中】
「はい決まりー」


首を左右に捻れば両側に立っているお兄さんとお姉さんはにこやかに笑っていて、前に進めと言わんばかりに私の肩を押してきた。

……私、この人達と一緒にバンドやっても良いの?
足引っ張っちゃうかもしれないけど、それでも良いの?
その思いに答えるかのように差し伸べられた手。
顔を上げれば、太陽みたいに明るくて優しげな笑顔が私の視界を暖かに染めてくれた。


「これから宜しくな」


自分にとっての生き甲斐を見つけたかったから、色あせた日常を変えたかったから、私はその手を満面の笑みで握り返したんだ。
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