Galaxy☆Quintet 〜優等生女子がバンドを始めた話〜【連載中】
「てかかおるちゃんって好きな人いないのー?」
「なんですか、いきなり」
「や、今マリエとそういう話してたから気になってさ」


私を挟んで椅子に腰掛けた二人は、顔をニヤつかせてこちらの反応を窺っていた。


好きな人、かぁ。思えば幼少の頃から勉強を第一に考えさせられてきたせいか、はたまた小中高とエスカレーター式に女子ばかりの環境で青春時代を過ごしてきたせいか、今恋をしている以前に初恋自体まだなのかもしれない。

カッコイイ俳優さんやモデルさんにトキメキを感じることはあるけれど、それを恋だと自覚したことはない。
断じて異性に興味がないとかそういうわけじゃないのだけれど。
機会が無くて恋愛するタイミングを逃しているって感じだ。
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