Galaxy☆Quintet 〜優等生女子がバンドを始めた話〜【連載中】
今思うと当初あれだけ俺を見下していた水前寺が、よくここまで懐いてくれたものだ。
逆に俺も良いイメージのなかった奴らと、こんなに親しくできる日がくるなんて思ってもいなかったな。
付き合ってみると案外悪い奴らではないこともある。
俺にとってのバンド活動は、そういうのを身をもって知る良い機会になったものだ。
「あの時ね、演奏自体が素敵だったのはもちろんなんだけど、火野の歌声に体が引かれるような感覚があったの。あっ、これ別に勝手にライブハウスに入った言い訳ってわけじゃないからね」
「はは、分かってるさ」
「だからなんていうか、上手く言えないけど……私は火野の声凄く好きだな」
好きという言葉に過敏に反応してしまう。
いや、勘違いするな俺。好きなのはあくまで声の話だ。俺自身ではない。
しかし声だって俺の一部じゃないか。だからって自惚れるのはまだ早いぞ俺。調子に乗るな俺、落ち着け俺。
逆に俺も良いイメージのなかった奴らと、こんなに親しくできる日がくるなんて思ってもいなかったな。
付き合ってみると案外悪い奴らではないこともある。
俺にとってのバンド活動は、そういうのを身をもって知る良い機会になったものだ。
「あの時ね、演奏自体が素敵だったのはもちろんなんだけど、火野の歌声に体が引かれるような感覚があったの。あっ、これ別に勝手にライブハウスに入った言い訳ってわけじゃないからね」
「はは、分かってるさ」
「だからなんていうか、上手く言えないけど……私は火野の声凄く好きだな」
好きという言葉に過敏に反応してしまう。
いや、勘違いするな俺。好きなのはあくまで声の話だ。俺自身ではない。
しかし声だって俺の一部じゃないか。だからって自惚れるのはまだ早いぞ俺。調子に乗るな俺、落ち着け俺。