先生がいてくれるなら③【完】

ギュッと抱き締める俺の腕の中で、立花が身を捩って逃れようとするけれど、もう放してやる気は無い。


赤く染まりつつある耳元に唇を寄せると、ビクリと反応する。


こんな風にちょっと耳を刺激するだけで、とろけるような声で俺を呼ぶお前が愛おしい。


まだ高校生だから、教え子だから、卒業するまでは絶対に手を出さないって密かに心に誓ったけど、いつまで我慢できるだろう……?


首筋を唇でなぞり、唇で食んで、滑らかな肌を唇で、舌で、堪能する。


俺の背中に回した手がシャツをギュッと握って抗議の意志を示すが、そんな事で止められるはずもない。



しばらく立花の肌を堪能していると、背に回されていた立花の手がスルスルと滑り落ちた。


ははっ、やりすぎたかな……、でもお前が可愛すぎたのが悪いんだから、仕方ない。


もう、ホントに可愛すぎる。



俺は「もう降参?」と囁いて……立花を押し倒した。


「降参、って言うまで、やめないでおこうかな……」


そう言うと、立花は顔を真っ赤にさせて必死に睨んでるようだけど、そんな顔すら可愛くて。


顔をゆっくりと近づけると、立花が目をギュッと瞑るのが見えた。


身構えられてる時にするキスも悪くはないけどね……。


でも、ちょっとだけ立花をからかってからにしよう、今は不意打ちのキスがしたい気分だから。


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