先生がいてくれるなら③【完】

──覚えてるのはここまでで、日頃の疲れからだろう、俺はあっという間に眠りに落ちた。


もっと、抱き締めて眠れるしあわせの余韻に浸りたかったんだけどなぁ。



そして──翌朝。


久しぶりのスッキリとした目覚め……。


そして、腕の中のぬくもり……。


あぁ、そうだ、立花を抱き締めて眠ったんだっけ……。



可愛い寝顔を眺めて、幸福感に浸る。


少し身体を離すと、立花が追いかけるように俺にすり寄ってくる。


……うーん、可愛い。


頭をふわりと撫でると、しあわせそうな顔になった。


ははっ、可愛い。


さっきから “可愛い” しか言ってない気がするけど、本当に可愛いんだから仕方がない。


一緒に住んで、毎日一緒に眠るようになったら、毎朝こんな感じなのか。



……しあわせすぎる。



早くそんな日が訪れて欲しいと、切に思う────。



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