先生がいてくれるなら③【完】
「じゃあ、みんな元気でな。大学落ちたら教えろよ」
「げ。藤野ひどっ!」
「ははっ。嘘だよ。良い連絡、待ってる」
「一番危ないのは、明莉だけどな~」
「う。悠斗、それは言わないで……自分でも心配しすぎて、胃が痛い」
国公立大学の一般選抜での合格発表はもうすぐだ。
全員の合格を心から願ってる。
進む道は違うけれど、それぞれ自分の夢に向かって、皆しっかりと歩んで行くだろう。
夢への一歩の一助になれたのなら良いけれど。
名残惜しいけれど、別れの時間だ。
またこのメンバーで会える日が来るかどうかは分からないけれど、俺がそう願えばきっとまた集まることが出来るだろう。
みんな、本当に、卒業おめでとう────。